たった一人の第九

13日、忙しい合間をぬって、
西宮の芸術文化センター小ホールで開かれた、
若林顕さんのリサイタルに行ってきました。

曲目は、ベートーヴェンの「月光」と「第九」
つまり、来年6月6日の、私のリサイタルと同じプログラムです。
ただ「第九」はリスト編曲のもので、
私のワーグナー編曲のものとは違いますが…。

リスト編曲は声楽部分もすべてピアノパートに書かれていて、
本当に「たった一人」で演奏されていました。
この編曲、声楽部分もピアノで演奏するとあって、
なかなか大変なアレンジでしたが、
非常に高い技術をもって、いろいろ工夫をこらして演奏されていました。


さて、来年の私のリサイタルと同じプログラムということもあって、
満員のお客様の反応を注意深く観察しました。
「月光」はまずまずの演奏だったんですが、
「第九」が終わってしまうと、よほどいい演奏をしないと「月光」は飛んでしまいそうです。
第九は一楽章で「ああ、こんな感じなんや」と納得し、
二楽章で、「すごい技術や」と感心させました。
三楽章は、すこしだれた雰囲気にもなりましたが、
四楽章はさすがに復活して、興奮状態になっておりました。
演奏する側はやはり、四楽章の後半は疲れが・・・
少々荒っぽくはなっていたように感じました。
スタミナの配分と、日頃からの体力強化が課題なようです(笑)。